殺陣の練習に木刀を買いたいんだけど、初心者はどれを買えば一番いいのかなぁ…?
殺陣の練習において、木刀選びはとても大切。
なぜなら、自分にとって使いやすい道具を使用するほど上達も早いから。
ぼくが個人的に思う最適な木刀の条件は『身体全体を使う練習に適した木刀』です。
そのために今回の記事でオススメするのが『桐の木刀』。
桐の木刀には以下の特徴があります。
これらの特徴がメリットにもデメリットにもなるのが、桐の木刀です。
この記事では、桐の木刀のメリットとデメリット、初心者と上級者それぞれの練習方法を解説します。
殺陣の木刀選びに悩む人は、是非最後までお読みください!
【前提】殺陣の木刀選びが難しい理由
殺陣の木刀選びは奥が深く、始めたばかりの時はもちろんのこと、学びが深くなってからも難しい問題です。
理由として、以下のものがあります。
- 自分に合う条件が分からない
- 自分に合う木刀を売っているお店を探すのが大変
- 木刀は一本一本、重さや重心が違う
自分に合う条件が分からない
木刀には色々な種類があり、長さや形状、重さがそれぞれバラバラです。
それぞれに理屈があって作られていますが、その中からどれがあなたに合っているのかを探すのはとても難しい問題。
中にはお土産として作られていて、練習のことを考えられていない造りをしているものまである始末です…。
それじゃあ尚更、木刀選びが分かんなくなるね…。
ぼくが個人的にオススメするのは、
『身体の一部ではなく全体をまんべんなく使う練習ができる木刀』です。
重すぎると腕の力に任せて振るクセが付いてしまいますし、
軽すぎると手首で振ってしまって手首を痛めることにもなりかねません。
ですので、姿勢や足の踏み方、手の使い方を総合的に考える練習ができる木刀を選ぶのが良いと考えます。
自分に合う木刀を売っているお店を探すのが大変
自分に合う木刀の条件が分かったとしても、次はそれが『どこに売っているのか?』
これも頭を悩ませる要因です。
木刀は基本的に剣道具や武道具ショップに置いてありますが、住んでいる地区によっては近くにお店がないことも…。
木刀は一本一本、重さや重心が違う
木刀は一応、Amazonや楽天などの通販サイトでも購入はできるのですが、そこでまた一つ難しさが出てきます。
それは『木刀ごとに重さや重心が微妙に違う』ということ。
これによって、同じ種類の木刀でも扱いやすさが変わってきてしまいます。
木刀は長く使うためにも、実際に手に持って振りやすさを確認するのがベストなのですが、
通販サイトで購入する場合は自宅に届くまで感触が分からないというデメリットがあるんです。
以上が、木刀を選ぶのが難しい理由です。
とはいえ、自分に合う木刀がどんなものかを知るためには、実際に木刀を握らなければ始まりません。
上記の難しさをまとめて、初心者の方にまずオススメするのは、
『振りやすく通販でも購入できて、さらに微妙な違いにも左右されない木刀』
ということになります。
その上でぼくがオススメしたいのが今回ご紹介する『桐の木刀』です。
桐の木刀の特徴|メリットとデメリット
桐の木刀の基本的な特徴は以下の通り。
桐の木刀は非常に軽量で、片手でも振れるほど扱いやすいです。
あまりにも軽いため、微妙な重さの違いや重心も気にならないレベル。
また、武道具ショップだけでなく通販でも購入できますので、手に入れるのは難しくありません。
反面、耐久度に乏しく折れやすいところはありますが、殺陣はそもそものルールとして、刀を打ち合うことはしないのでそれほど問題にはなりません。
続いて、桐の木刀のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します!
桐の木刀のメリット|総じて扱いやすい
多くの木刀はある程度の重量があり、慣れないうちは腕の筋肉を緊張させて振るクセが付くことも。
その点、桐の木刀は腕を力ませる事もなく振ることができます。
刀は基本的に、余計な力を抜いて柔らかく振るよう指導されます。その方がコントロールがしやすいからですね。
刀の振り方の感覚は後述しますが、柔らかく軽く振るという感覚はとても大切です。
桐の木刀は、その感覚を付けるのに有効な一本だと個人的に思っています。
桐の木刀のデメリット|扱いやすさがアダとなることも
桐の木刀の軽さは、同時にデメリットでもあります。
軽くて振りやすいということは、多少雑な身体の動かし方でも振れてしまうということ。
殺陣の動きには身体を捻ったり、無理な体勢から振ったりすることもあります。
軽いからと言って勢いがつき過ぎてしまい、自分や相手のケガに繋がる恐れもあるんです。
軽いということは、ストッパーが効かないということ。
自分で身体のコントロールをしなければ重大な事故にも繋がりかねません。
勢い任せということは、これもまたコントロールが出来ていないということ。
軽い木刀でも勢いをつけ過ぎずにコントロールする意識が、桐の木刀を扱う上では必要になります。
桐の木刀の練習方法|姿勢と握り方
桐の木刀は、力を抜くべきところを抜き、入れるべきところに入れる感覚を養う練習がオススメです。
具体的には、『姿勢』を正して振ることと『握り加減』を意識することです。
刀は姿勢を正しくして振ると、身体の緊張が適度に分散されてスムーズに振れます。
また、指の力の入れ具合や握る位置を調整すると、腕に力を入れないで振る練習としても有効。
いらない所にまで力が入ると、コントロールが利かなかったり凝りが生じたりします。
身体の一部に緊張が集中しないことと、入れるべきところには力を入れ抜くべきところは抜くこと。
これは、重い刀を扱う上でも共通しています。
重くても軽くても共通した身体の使い方をすることが、刀を振る上でとても大切なことです。
上級者は『刃筋』のブレを確認する練習にも使える
適度な力の加減や姿勢のバランスに慣れた人には、桐の木刀を使ってもう1段階上の練習ができます。
それが『刃筋』を正確にする練習です。
刀の形状と刀を振る軌道がピッタリと合うと、刃がブレずにキレイに斬ることができます。
これを『刃筋が通る』と言います。
刀を止める時は両手の手のひらを少し握り込むようにして止めるのですが、
その力加減が強すぎたり弱すぎたりすると、刀の刃が止まった時にブラブラっとブレるのです。
これが、刃筋が通っていない状態。
意外と殺陣では刀を止めるタイミングがあるのですが、
そこでビヨヨンと刀が揺れてると、止めてるのが丸わかりになるんですよ(笑)
映像だとアップになるから、ちょっとシラケるね…。
これは軽い刀ほど起こりやすい現象で、『竹光』という刀そっくりの小道具を使う時にも多く見られます。
なので、慣れてきた人には刃筋を正確に通す練習としても桐の木刀は使えますよ♪
初心者の方にも、上級者の方にも目的を変えた練習に使えるのが桐の木刀です。
刀の扱いをさらに上達させるなら重い木刀も振ってみよう
桐の木刀は軽く、扱いやすいです。
ただ、それとは別に重い木刀を振ってみることも併せてオススメします。
刀は重くても軽くても、一貫した身体の動きで同じように振ることが一番良いからです。
そのためには、軽い刀だけを振るのではなく、重い刀も振ってみて両方の感覚を持っておくのが早道でしょう。
軽い刀は軽さに頼らずしっかりと、
重い刀は重さにとらわれず柔らかく振ることが身体に負担をかけない振り方に繋がります。
茶道の世界では『重きを軽く、軽きを重く』という言葉があります。
重い物は重たそうに扱わず、軽いものを軽々しく扱わない心得ですが、
刀にしても通ずるものがあると思います!
まとめ
今回の記事では、桐の木刀を紹介させていただきました。
桐の木刀は、初心者から上級者までそれぞれの目的に合わせて使える木刀です。
自分に合った木刀に悩んでいる方は、ぜひ一度使ってみてください!
今回はここまで!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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