「殺陣(たて)」という言葉を聞いて、あなたはどのようなイメージを持ちますか?
映画や舞台で見かけることが多いですが、その実態はあまり知られていないかもしれません。
殺陣は単なる戦闘シーンではなく、演技や物語を引き立てる重要な役割をもっています。
その魅力は、見た目以上に奥深く、演者の技術や表現力を高めるための芸術的な要素を含んでいます。
この記事では、殺陣の歴史や基本技術、そして健康への効果などについて詳しく解説していきます。
初心者の方でも気軽に始められる方法も紹介しますので、「殺陣に興味はあるけど、どうすればいいのかわからない」という方も、ぜひ参考にしてください。
殺陣の世界を知ることで、あなたの趣味や健康に新しい刺激を与えることができるかもしれません。
それでは、殺陣の魅力とその実践方法について、一緒に学んでいきましょう!
『殺陣』を「たて」と読むのは、表現をソフトにするためだった
殺陣と書いて『たて』と読むのは不思議ですね。その理由は何だったのでしょうか。
殺陣の発祥は、新国劇1の座長である『沢田正二郎』が演目の名前を付ける時に提案したのが始まり。
当初は『殺』と『人』という字が並ぶ題名で、読み方も“さつじん”とそのままだったそうです。
これはあまりにもストレート過ぎる、ということで『人』の字を『陣』に変えたとか。
『さつじん』という読み方も、穏やかな表現ではないということで『たて』と呼ぶことにしたと伝えられています。
ちなみに、『たて』という言葉自体は、歌舞伎の用語にルーツがあります。
「たて」は“立ち回り”の略語と言われ、歌舞伎では刀を使った戦闘シーンの表現を指す言葉です。
つまり殺陣は新国劇の演目名に対して、歌舞伎の用語の読み方を当てた造語だったんですね。
- 沢田正二郎が結成した劇団。歌舞伎よりもリアルな剣戟と言われる表現を生み出した劇団と言われる。 ↩︎
殺陣という言葉は、新国劇の演目名に歌舞伎の『たて』という読み方を当てた造語のこと。
殺陣の歴史:現代に至るまでの変化
沢田正二郎が新国劇で殺陣という演目を上演したのが、1921年。
そこから、舞台だけでなく日本の映画にも殺陣が取り入れられるようになります。
それまでは、映画でも舞台でも歌舞伎の立ち回りの型を用いることか多かったと言われているんですね。
歌舞伎の立ち回りは音楽に合わせた舞踊的な動きであり、リアルというよりは様式美を楽しむテイストが強いです。
1920年以降は、映画界でも新国劇の殺陣のような、テンポやリズムが変化していくリアルさを追求した立ち回りを取り入れ始めます。
その後、黒澤明監督や五社英雄監督によるリアルな斬り合いの映画も多くなり、殺陣はより一層見せ場としての要素を強くしていきました。
さらには、『殺陣の動き』そのものがストーリーの中核になったり、
キャラクター性を表す要素となったりする作品も増えていき、表現がさらに広がっていきます。
『眠狂四郎シリーズ』は主人公・眠狂四郎のキャラクターを表す技として“円月殺法”があります。
また、円谷プロダクション制作『ウルトラマンレオ』では、
一度は負けたレオが特訓をすることで打ち勝つという初期のストーリーをアクションで見事に表現しています。
ストーリーを成立させる上で、殺陣がより一層大きな役割を持つようになってきたんですね。
このように、ストーリーと別に殺陣でシーンを盛り上げるといった使い方だけでなく、
殺陣の動きそのものがテーマやストーリーにも関わる作品も多くなっていきます。
映画界に殺陣が取り入れられ、キャラクター性やストーリーにも関わるようになっていった。
殺陣を始めてみよう|基本的な動きと、得られるメリット
近年では、殺陣は役者だけのスキルではなく趣味として学べる教室が多くなっています。
殺陣の基本的な動き
殺陣は時代劇から出発したもので、多くの場合は日本刀に似せた小道具を使って戦闘シーンを演じます。
素手で戦う戦闘もありますが、こちらは『アクション』という名前で分けられています。
殺陣の教室では主に、刀による斬り方・斬られるリアクション・身体のさばき方を学びます。
教室によって動き方はさまざまですが、共通するのは相手と動きのタイミングを合わせることや、ケガをさせないこと。
着物を着たり刀を振ったりする経験は新鮮なもので、社会人の方にも『いつもと違う自分』を体感できることで人気が高まっています。
殺陣を学ぶことで得られるメリット
殺陣は全身を使う運動であり、また相手と動きを合わせることが大切です。
それによって、以下のメリットがあります。
- 姿勢の改善や全身の運動
- ストレス解消や自分への自信
- 仲間とのコミュニケーション
社会人は仕事で忙しく、運動する時間が無かったり、発散する機会がなかったりすることもあるでしょう。
また、職場の人以外での交流がなかなか作れないことも多いと思います。
殺陣は、そんな社会人にとっての良い刺激となる趣味と言えるでしょう。
現代は色んな趣味があるので、あなたが良いと思った趣味を持つことが最適。
殺陣は運動、発散、交流が揃った趣味としてオススメです。
殺陣は刀の扱いや動きを合わせることを学べる。運動、発散、交流が出来るので社会人にもオススメ。
殺陣の始め方と取り組み方
実際に殺陣を始めたい方は、以下の点を意識すると良いです。
- 近くの教室を探して通ってみよう
- 自分が扱いやすい木刀を持つのがオススメ
- 自分のペースで楽しみながら続けよう
殺陣は一人で出来るものではないので、やはり人が集まる教室に通うのがオススメです。
自分で刀や木刀を購入して、愛着をもって大事に使えば上達も早くなりますよ♪
あとは、焦らず人と比べずにあなたのペースで楽しみながら続けていきましょう。
まとめ
今回の記事では、以下の内容について解説しました。
殺陣は長い歴史の中で、刀や武士の文化を表現しながら、徐々に人間や物語の表現の中核となっていきました。
役者だけでなく、社会人の方にも身体面、精神面において大きなメリットがある趣味として人気を集めています。
興味を持たれた方は、ぜひ一度挑戦してみてください!
今回はここまで!
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